Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

野からは刈り稲を満載した車がいく台となくやって来る。寒くならないうちに晩稲の収穫をすましてしまいたい、蕎麦も取ってしまいたい、麦も蒔いてしまいたい。百姓はこう思ってみな一生懸命に働いた。十月の末から十一月の初めにかけては、もう関東平野に特色の木枯がそろそろたち始めた。朝ごとの霜は藁葺の屋根を白くした。

寺の庫裡の入り口の広場にも小作米がだんだん持ち込まれる。豊年でもなんとか理屈をつけてはかりを負けてもらう算段に腐心するのが小作人の習いであった。それにいつも夕暮れの忙わしい時分を選んで馬に積んだり車に載せたりして運んで来た。和尚さんは入り口に出て挨拶して、まずさしで、俵から米を抜いて、それを明るい戸外に出して調べてみる。どうもこんな米ではしかたがないとか、あそこはこんな悪い米ができるはずがないがとかいろいろな苦情を持ち出すと、小作人は小作人で、それ相応な申しわけをして、どうやらこうやら押しつけて帰って行く。豆を作ったものは豆を持って来る。蕎麦をつくったものは蕎麦粉を納めに来る。「来年は一つりっぱにつくってみますから、どうか今年はこれで勘弁していただきたい。