Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
こう言って校長さんは、鮒の中でも大きいのを一尾つかんで、「どうも、上州の鮒はいい、コケがまるでこっちで取れたのとは違うんですからな」と言って清三に示した。半分に分けて、小桶に入れて、小使が校長さんの家に持って行った。
その日は鮒の料理に暮れた。爼板の上でコケを取って、金串にそれをさして、囲爐裏に火を起こして焼いた。小使はそのそばでせっせと草鞋を造っている。一疋で金串がまったく占められるような大きなのも二つ三つはあった。薄くこげるくらいに焼いて、それを藁にさした。
「ずいぶんあるもんだね」と数えてみて、「十九串ある」
「やすかっただ、校長さん負けさせる名人だ。これくらいの鮒で六っていう値があるもんかな」
小使はそばから言った。
試みに煮てみようと言うので、五串ばかり小鍋に入れて、焜爐にかけた。寝る時味わってみたが骨はまだ固かった。
自炊生活は清三にとって、けっきょく気楽でもあり経済でもあった。多くは豆腐と油揚げと乾鮭とで日を送った。鮒の甘露煮は二度目に煮た時から成功した。砂糖をあまり使い過ぎたので、分けてやった小使は「林さんの甘露煮は菓子を食うようだア」