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Japanische Klassiker mit Furigana

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いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

と言った。生徒は時々萩の餅やアンビ餅などを持って来てくれる。もろこしと糯米の粉で製したという餡餅などをも持って来てくれる。どうかして勉強したい。田舎にいて勉強するのも東京に出て勉強するのも心持ち一つで同じことだ。学費を親から出してもらう友だちにも負けぬように学問したいと思って、心理学や倫理学などをせっせと読んだが、余儀なき依頼で、高等の生徒に英語を教えてやったのが始まりで、だんだんナショナルの一や二を持って教わりに来るものが多くなって、のちには、こう閑をつぶされてはならないと思いながら、夜はたいてい宿直室に生徒が集まるようになった。

二月の末には梅が咲き初めた。障子をあけると、竹藪の中に花が見えて、風につれていい匂いがする。

一日、かれは机に向かって、

鄙はさびしきこの里に

さきて出でにし白梅や、

一枝いだきてただ一人

低くしらぶる春の歌、

と歌って、それを手帳に書いた。淋しい思いが脈々として胸に上った。ふとそばに古い中学世界に梅の絵に鄙少女を描いた絵葉書のあるのを発見した。かれはそれを手に取ってその歌を書いて、「都を知らぬ鄙少女」と署して、さてそれを浦和の美穂子のもとに送ろうと思った。