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Japanische Klassiker mit Furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

「さあさあ、用のないものは早く帰る」

と例のせっかちな調子で皆を追いだした。

「松村君」

「はあ」

「級長のきみがこの仲間にはいっているのは不都合のようで好都合だ。いったいどうして喧嘩をした? わけをいいたまえ。さあ、いいたまえ」

「申し上げます」

と松村君が立った時、窓からのぞいたものがあった。

「用のないものは帰る!」

と先生は駈けていって叱りつけた。

松村君は最初からのいきさつを説明した後、

「もし内藤君が負けたら高谷君が出るつもりでした。そのつぎは細井君、そのつぎは僕と順番がきめてありました。僕たちもわるかったんですけれど、今まで堀口君があんまりでしたから、つい……」

と手はずまで説明してしまった。

「堀口君」

「はあ」

「今、松村の話しどおりか?」

と先生がきいた。

「違います」

「どこが違う?」

「松村君は僕たちもわるかったけれど堀口君があんまりだったからといいました。あすこが違っています」

「それではきみはわるくないというのか?」

「いいえ、僕ばかりわるいんです」

と堀口生はいつにないことだった。

「高谷君」

「はあ」

「きみは喧嘩に勝ったんだが、どんな心持ちがする?」