Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たでくうむし

蓼喰う虫

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 蓼喰う虫 (たでくうむし) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.066 Zeichen · 216 Bildschirme

Aozora Bunko

さわりの美しい文句へ来ると、どうする連がいろいろの言葉で半畳を入れる。そしてしまいには「あんまりじゃぞえ!」と、みんなが一緒に泣き声を出して感心する。おかしいのは人形使いで、これも晩酌に一杯飲んだあとらしくぽうっと眼のふちを赤くしながら使っているのはいいのだが、女形を使う男なぞは佳境に入ると自分も人形に釣り込まれてへんな身振りをする。それが、文楽あたりでもやることだけれども、ここのは毎日野良で働くのが本業の人たちだから、どす黒く日に焼けた顔に肩衣を着けたのが、又その上をほんのり桜色に染めて、さもいい気持そうにしなを作るばかりでなく、「あんまりじゃぞえ!」を浴びせられると、絃に乗って表情までもして見せる。人形の型にも追い追いと奇抜な手が出て、朝顔日記に失望した老人を喜ばせるようなしぐさがある。太功記の次のお俊伝兵衛では猿廻しの与次郎が寝床の中へ這入ろうとする時、一旦戸締りをした格子を開けて家の前の道傍に蹲踞まりながら小便をする。そこへ何処からか一匹の犬が現れて、与次郎の褌を咬えてぐいぐい引っ張って行くのである。

大阪下りと云う触れ込みで、番附に大きく名を出している呂太夫の「吃又」