Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

たでくうむし

蓼喰う虫

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 蓼喰う虫 (たでくうむし) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.066 Zeichen · 216 Bildschirme

Aozora Bunko

東京へ連れて行くと云う話は、偶然ここで持ち上ったに過ぎないのであるが、それを弘はそう取らないで、あらかじめ諜し合わせておかれたように感じているのに違いなかった。ほんとうに自分を喜ばしてくれるためなら、無論行きたくないことはない。が、東京から帰る汽車の中でこの小父さんが何を云い出すかも知れない。「弘君、今日帰ってももうお母さんは家にいないのだよ。小父さんは君にそのことを話すようにお父さんから頼まれて来たのだ。………」と、そう云われるのじゃないかしらん?―――何だかそれが恐ろしくもあり、と云ってあまり子供らしい馬鹿げた想像のようでもあり、大人の心を測りかねて妙にうじうじしているのであった。

「小父さんはどうしても東京へいらっしゃる用があるんですか?」

「なぜ?」

「用がなかったら、家にいつまでも泊まっていらっしゃるといいんだがなあ。その方がみんなが面白いじゃありませんか、お父さんだってお母さんだって」

「家の方にはリンディーがいるからいいじゃないか。お父さんとお母さんは毎日喉を撫でているとさ」

「リンディーじゃあ口をきかないから駄目だあ。ねえ、リンディー、リンディー! お前には小父さんの代りは出来ないねえ」