Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

「次の謎はあっしに解かして下さいよ、親分」

八五郎もひどく乗気になっております。

「やってみるがいい」

「桜の二十六の二――向島の桜の数を算えて二十六本目の下を掘るんでしょう」

「二というのは何んだ」

「二尺掘るとか何んとか」

「心細いなア」

そんなことをいううちに、船は三囲から竹屋の渡し、水戸様御下屋敷前まで来ておりました。

「おっと、この辺でよかろう。水戸様の御下屋敷は除けて、土手の桜を算えるんだ。一本、二本、三本、五本、十本――」

八五郎の言葉通り、静かに漕ぎ上る船が、丁度土手の桜の二十六本目のところへ来ると、二、三人の男が鋤まで持ち出して、その桜の木のあたりを、せっせと掘っているのが、川からもよく見えるのです。

「ああ、親分、一と足遅れましたよ。彼奴らも向島と気がついて、二十六本目の桜の下を掘ってるじゃありませんか」

八五郎はさすがに我慢のなりかねる様子で、船の中に伸び上がって十手などを打ち振ります。

「八、どうしたものだ」

と、平次。

「乗り込んで、一人残らず縛るんですね」

「あの桜の根元を掘っているのは、近所の百姓衆だぜ。あの中にお前がねらっている斑組の首領なんかいるものか」