Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

「間違えがなきゃ宜い――」

平次はそれを心配して居る様子でした。

「ところで、近江屋の番頭宇八が、あの晩立ちまわった先は一々調べさせましたよ」

八五郎は新しい話題を持出しました。

「どんな様子だ。詳しくわかって居るだろうな」

平次もこれはひどく興味を感じているらしく、樽拾いの小僧の行方は、それっきり忘れてしまいました。

「巴町の浪人者、大橋伝中のところへ行ったのは未刻半(三時)ごろで、貸し金の利息一両二分だけ受取ってお茶を呑んでおこしをつまんで帰ったそうです」

「それから」

「芝口二丁目仙台屋敷の側の棟梁喜之助のところへ行ったのは申刻(四時)丁度で――あつらえたように、増上寺の鐘が鳴ったそうですから、間違いはありません、――其処では入って話し込んで、一杯飲んで晩飯までご馳走になって、悠々と酉刻半(七時)ごろ帰ったということです。受取ったのは利息の外に月賦の金を入れて三両二分」

「――」

「三軒目の宇田川町の呉服屋――相模屋清兵衛のところへ行ったのは戌刻半(九時)」

「待ってくれ、その間が少しかかり過ぎたようだな。芝口二丁目と宇田川町は眼と鼻の間だ、四つん這いになって行っても、一刻(二時間)もかかるはずはないじゃないか」