Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

平次は代って説明しました。

「ヘエ、あっしが討ち死に――とね、そんな気がしませんがね」

ガラッ八は自分の首などをなでまわすのです。

「ところで、谷中へ行って、お前はどうしたのだ」

平次は手当てを終った女房のお静に改めて訊くのでした。

「――小僧さんと一緒に谷中へ駆けつけましたよ。まだ陽の高いうちでたいして危ないとも思わなかったんです」

お静は漸く落ちついて、自分の冒険の恐ろしさを反芻しております。

「それから?」

平次はもどかしそうにその先を促しました。

「小僧さんは私を、五重の塔の中へ案内しました。この間五重の塔の中で、何にかあったと聴いたので、少しも変だとは思わず、小僧さんについて入ると、いきなり横から頭を打たれて、私は気が遠くなってしまいました」

「こめかみの傷は、その時受けたのだろう――それから」

「暫らく経って気がつくと、私はガランとした薄暗いところに、手足を縛られた上、さるぐつわを噛まされて転がされていたんです。頭は血が下がるし、ほこり臭いし、死ぬような思いで唸っていると、そっと戸を開けて来た人があるじゃありませんか」

「それはだれだ」

「あの人。あ、あの人は帰ったか知ら。