Japanische Klassiker mit Furigana
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せいねんのしさくのために
青年の思索のために
下村 湖人
Lesen Sie 青年の思索のために (せいねんのしさくのために) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.550 Zeichen · 203 Bildschirme
猪木伸一――それが、その青年の名でした。
私は、その日、午後の数時間を費して猪木君のいろいろの体験談をきき、非常な興味を覚えましたが、中でも、今に忘れがたいのは、同君の精米機発明の苦心談でした。この発明は、同君の二十三四歳ごろの発明で、その当時としては劃期的なものとされ、むろん特許はわけなくおりましたし、また、その頃毎年一回、明治神宮外苑の日本青年館で催されていた、青年の「一人一研究」の展覧会では、青年団の最高表彰である発明賞を授与されることになっていたのでした。
猪木君の話を、機械構造の細部にわたって伝えることは、その方面の知識のない私には出来ないことであり、また、今はその必要もないと思いますので、感銘の深かった要点だけを伝えることにしますが、それは大体つぎのようなことでした。――
「私が精米機の発明を思い立った動機は、これまでの精米機では、つきべりが非常に多いので、それをなるべく少くしたいというのでした。つきべりが多いのは砕米が多いからです。そして砕米が多いのは、ついて行くうちに米がまさつ熱でぼうちょうするのに、その米のはいっている筒の中の空間が固定しているからです。