Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lee 三国志(三) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 312.452 caracteres · 628 pantallas

Aozora Bunko

二

――曹操の実力と信望は決して外からうかがえるような微弱ではない。うかつに軍を出したら大敗を喫するであろうというのである。

「汝は、河北の老職にありながら、わが河北の軍兵をさまで薄弱なものとあなどるか」

袁紹は怒って田豊を斬ろうとまでしたが、玄徳やそのほかの人々がおし止めたので、

「不吉なやつだ! 獄へ下せ」と、厳命してしまった。

些細な感情から、彼は大きな決心へ移っていた。まもなく河北四州へわたって檄文は発しられ、告ぐるに曹操の悪罪十箇条をあげ、

「おのおの一族の兵馬弩弓をすぐッて、白馬の戦場へ会せよ」と、令した。

二

白馬の野とは、河北河南の国境にあたる平野をいう。

四州の大兵は、続々、戦地へ赴いた。

さすが富強の大国である。その装備軍装は、どこの所属の隊を見ても、物々しいばかりだった。

こんどの出陣にあたっては、おのおの一族にむかって、

「千載の一遇だぞ」と、功名手柄を励ましたが、ひとり沮授の出陣だけは、ひとと違っていた。

沮授は田豊と共に、軍部の枢要にある身だった。そして田豊とは日頃から仲がいい。その田豊が、主君に正論をすすめて獄に下ったのを見て、

「世の中は計りがたい」