Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lee 食道楽 (くいどうらく) de 村井 弦斎 (むらいげんさい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 167.435 caracteres · 329 pantallas

Aozora Bunko

古くなり過ぎても段々蛋白質が粘着性を失って泡も立たず、味も悪い。何でも食物は食べ頃を知るのが肝腎だ。牛肉でも豚でも鳥でも菓物でも食べ頃がある。それを知らないと折角の御馳走を不味くするね」小山「実にそうだよ、僕は今まで新鮮なものほど良いと思った。鶏小屋から持って来たのを直ぐ料理する位が美味いと思った。物を知らないと何でもそう間違えるよ。そこで鶏卵は何故にスープや珈琲のアクを取るやというのは」中川「玉子の蛋白質は熱に逢うと凝結するから流動物と混ぜて熱を加えると流動物中の固形物や汚塵を引包んで凝結する。だからスープや珈琲やゼリーのアクを取って流動物を清潔にする功がある。人の胃中へ入ってもその通り。胃の熱に逢って外の物を引包むから酸類の中毒には応急手当として生玉子を飲む。譬えば緑青中毒や砒石中毒は羽毛かあるいは筆の先で喉をくすぐって胃中の物を吐出させておいてそれから生玉子を飲ませるのが応急の手当だ。そうすると生玉子が毒物を引包んでしまうから毒物が吸収されない。しかし古い玉子は効が少いし、新しくっても白身にアクが多くって黄色を帯びたのはいかん。こういう事は人の家庭で最も心得ておくべき事だ」