Clásicos japoneses con furigana
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
Lee 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 209.260 caracteres · 418 pantallas
三、四年ほど前、ここから近い瑞龍山の境内に建てた老公の寿碑へ、老公自身が起草して、それに刻ませた一文である。
石は朽ちない。朽ちないものへ、あえて自分で自己を書いた老公の心理には、寿碑を建つほど生きてもなお――何かなおこの世に息吹きれないものを、抱いておられるのではないかと人々は察してみた。否々、もっと深いものがありそうにも思われた。で、いつかそれを暗誦じ、それを自分の息として、朗々吟誦することにより、老公のたましいへ触れようとした。
――月の夕、花の朝、酒をくんで、意に敵すれば、詩を吟じ情を放つ。
声色飲食は、その美なるをこのまず、第宅器物はその奇なるを要せず、あれば則ちあるに随ひてこれを楽しみ、無くば則ち無きにまかせて晏如たり。
蚤くより史を編むに志あり、されど書の徴すべきもの罕なり。ここに捜りここに購ひ、之を求めて之を得たり、微しく選むに稗官小説を以てし、実をひ、疑ひ闕き、皇統を正閏し、人臣を是非し、輯めて一家の言を成せり。
元禄庚午の冬、しきりに骸骨を乞うて致仕す。はじめ兄の子を養うて嗣となし、つひにこれを立て以て封を襲がしむ。
先生の宿志、ここにおいてか足れり。