Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 197 228 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

の朝陽を横ぎっていた。

主君の使者、いうまでもなく上使である。

衣服をあらため、礼を正し、つつしんで旨をうけたこと、当然であろう。

吉事か? 凶か?

それは、菜園にのこされた老母と寧子だけの杞憂にすぎない。

あらかじめ、上使の内容は、前の夜にでも、秀吉へは、そっと齎されていたらしいのである。なぜならば正使として来た前田又左衛門利家とは、むかしから刎頸の友ではあるし、ここ月余にわたる主君の勘気にたいしても、秀吉のために、彼がもっとも取り做していたといわれるし、心配しぬいていたことも事実である。

「――では」

と事終って、使者、秀吉、肩をならべて、客書院からいま出て来た。

主君の代理という厳めしさをとりのぞくと、又左衛門は、日頃の友にかえって、

「よいのか、筑前」

「なにが」

「お支度は」

「このままで苦しゅうないが、まあ待て。茶なと一つ、別室で」

と、誘って、共に坐し、

「彦右衛門、彦右衛門」

と、呼ぶ。

蜂須賀彦右衛門が、それへ来て用向きをうかがうと、

「にわかに、安土へ参る。又左衛門に伴われてじゃ。――留守をたのむぞ」

「おこころ安う……」

「そちさえおれば、安心しておる。