Classiques japonais avec furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Lisez 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) de 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 812 caractères · 248 écrans
ちょうど愛におぼれる母親が悪戯をする子供を擁して、あわれな子守をしかるように。私は私の心のその弱みを知っている。それを知っているだけ私は善鸞を許し難いのだ。私は善鸞のために死んだ女の家族と、女の夫と、その家族と――すべて善鸞を呪っている人々の事を思わずにはいられない。「あなたの子のために……」とその人々の目は語っている。「私の子のために……」と私はわびずにはいられない。ことに私はその人々を愛していないのだからね。私はあの子に会わなくともあの子を愛していないとの苛責は感じない。それほど私はあの子を心の内では愛しているのだ。
唯円 私はせつなくなります。私はわからなくなります。
親鸞 その上私の弟子たちにも私が善鸞に会う事を喜ばぬもののほうが多いのだ。先刻も知応と永蓮とが来て私に会わぬように勧めて行った。
唯円 まあ、あなたのお心も察しないで。
親鸞 私のためを思って言ってくれたのだ。けれどすまぬ事だがそれは耳に快く響かなかった。
唯円 皆はなぜそのような考え方をするのでしょうねえ。
親鸞 お前のように情の温かい人は少ないのだ。
唯円 あなたはほんとうにお会いなさらぬおつもりですか。