Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Lisez 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) de 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 812 caractères · 248 écrans
お兼 それは吉助も悪いには悪いけれど、そうなるのもよっぽど困るからのことですわ。
左衛門 困ると言えば宅だって困ってるではないか。こっちに移って来てからというもの、不運つづきで、少しばかりの貯えで買った田地は大水で流れるし、松若は病気をするし、なかなか楽な渡世ではないよ。優しくしていればきりがつかないのだ。吉助ばかりではない。この辺の百姓は皆そうだ。わしは時々自暴になるような気がするよ。世の中の人間が皆きらいになるよ。
お兼 でもこのお正月だけは無事に祝わせておやりなさいな。あまり手荒な事をして恨みを結んだりしては寝ざめがよくないわ。人にたたかれたのでは寝られるが、人をたたいたのでは寝られないと言うではありませんか。(間)まあ御飯をおあがりあそばせ。(裏口より退場)
左衛門 松若、お前はさっきから何を見てるのだい。
松若 かあ様の絵の本だよ。仏壇の卓にあったのだ。たくさん絵があるよ。御殿やお寺の絵もあるし、鬼が火の車をひいている絵もあるし、それから……
左衛門 はあ。あの「地獄極楽のしるべ」か。
松若 地獄極楽って私知ってるよ。善いことをしたものは死んで極楽に行くし、悪い事をしたものは地獄に行くのだろう。