Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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めいきょくけっていばん

名曲決定盤

野村 あらえびす

Lisez 名曲決定盤 (めいきょくけっていばん) de 野村 あらえびす (のむらあらえびす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 837 caractères · 680 écrans

Aozora Bunko

これほど卓犖高遠なベートーヴェン魂を把握した演奏は滅多にあるものでない。

第二に私はブラームスの「複協奏曲」をすすめたい。この吹込みは番号の示す通り、電気の極めて初期のものであり、曲は容易に素人が食いつけないほど難解苦渋なものだ。しかし、この曲はブラームスの全作品中でも傑出したもので、掬めども尽きぬ慈味があり、深沈たる美しさが底流をなしている。ブラームスが、知己ヨアヒムと名チェリスト、ハウスマンのために書いた作品で、その技巧のむずかしさも代表的であり、その構成の壮大雄麗さもまた代表的である。この曲には一点一画の無駄もなく、一抹一朶の不足もない。達人ブラームスが技巧の粋を傾けて書いたと言ってもいい。

その代りこの曲は少しの妥協も甘美さもないために、西洋音楽に馴れない人には厄介至極なものであるかも知れない。コルトー、ティボー、カサルスの三名人を揃えたと言っても、この吹込みはもはや十年以上の昔のものだ。私が第二位に置くのはそのためである。

カサルスの大物のレコードの本当の美しいものは、この一、二年間に吹込まれたものから選ばなければなるまい。スペインの動乱を逃れて、英国、仏蘭西あたりに楽旅を続けているカサルスは、最近HMVのために、組物を三つ吹き込んだ。