Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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めいきょくけっていばん

名曲決定盤

野村 あらえびす

Lisez 名曲決定盤 (めいきょくけっていばん) de 野村 あらえびす (のむらあらえびす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 837 caractères · 680 écrans

Aozora Bunko

レナーの四人の楽人たちはことごとく同年輩のクラス・メートで、ブダペストの高等音楽院に在学中、完全無欠の四重奏団を作り、至高至純の表現をするために、四人とも一室に籠って、特定の曲の理想的な演奏が出来るまで、断じて室外に出ないことに決めて練習したということである。名曲、大曲が、そうして一つ一つ征服されて行った。籠城を解いて街へ出て来た時、若い楽人たちは、幾十百の楽曲を、自由自在に演奏し得る境地に達していたのである。

レナーの演奏は、多少劇的で、豊艶無類なものだ。若々しい感情の燃焼に任せて、ともすればロマンティックになり過ぎるが、その代り、それほど脂切った、豊麗な演奏をする団体はない。美しいが上にも美しく、豊かな上にも豊かだ。

レナーの演奏を、私は純正調風だと書いたことがある。少くとも生真面目な平均率的ではない。一種のそれは魔術的なアンサンブルだ。大向う受け――と言うと失礼だが、劇場的で大衆的で、そして悦楽と興奮とに満ちている。

カペエがレコードに出現する前、レナーは全く弦楽四重奏曲の人気を壟断した。ロンドン弦楽四重奏団などは問題でなかった。それまで室内楽レコードの人気者フロンザリーでさえ、ばらばらでしどろもどろで、手に負えないものに聴えた。