Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かんかんむしはうたう

かんかん虫は唄う

吉川 英治

Lisez かんかん虫は唄う (かんかんむしはうたう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 006 caractères · 182 écrans

Aozora Bunko

騎手

彼は考え直した。――そしてみんなを揺り起した。

「火事かい?」

と、寝呆けているのがある。

「どうしたんだい、トム君」

と一同は眼をこすった。

「おれはね」――とトム公は言った。「ここに長くはいられねえのさ。だから逃げようと思ったけれど、みんなに黙って行ッちゃ悪いからお別れを告げて行くよ」

六人の不良児たちは困った顔をした。それは実に困り入ったような顔つきだった。

「だけれど、心配しないでくんな。おら、用がすめば帰ってくるよ。ここへ帰ってくるよ。みんなの好きな土産をうんと担いで――」

「何日?」

「二週間」

「二週間経ったら帰って来るのか」

「うん、きっと帰って来る」

彼らはトム公のことばに嘘のないことを信じた。硝子戸を外すことを手伝ったり、また時々、扉に耳をつけてみる注意を怠らなかった。

騎手

「じゃ、後はまた、これで鋲を締めておいてくんな」

と、トムは窓の外へ出て、捻釘廻しを彼らに預けた。

「あしたになったら、どこから逃げたんだろうと思って、驚くだろうな監視が」

「じゃ、あばよ」

「土産をたのむよ」

硝子を外した窓の一劃から、交りばんこに手をのばして握り合った。

トムは走って、闇の突き当りへ立った。