Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かんかんむしはうたう

かんかん虫は唄う

吉川 英治

Lisez かんかん虫は唄う (かんかんむしはうたう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 006 caractères · 182 écrans

Aozora Bunko

そこに手をつないでいた清国の女の子が、棒の倒れるように転がった。纏足をした耳環の母親が、子供を抱き起しながらトム公を早口で罵った。

「おれじゃねエや!」

トム公は、ポケットへ手を突っ込んで、ちょっと首をかしげていたが、ふいに、飛びこむように、うす暗い露地へはいった。

石造家屋のうす穢い炊事場と炊事場がくッついていた。井戸のまわりで、四、五人の清国人が、豚の腸を分配している。今の犬が、バケツに首を突ッこんでいた。

幾つも、幾つも曲がった。曲がるほど、南京街の裏は、穢く、狭く、異臭が濃い。

屈んではいれる程度の、石窟のような家の口が、右側にあった。眠たげな赤い軒燈の下に、老酒の瓶が五ツ六ツ転がっているのを見る。

そこを、トントンと降りて行く。

「だれ?」

「トム」

「トム?」

地下室の番人は、韮くさい口臭と、安煙草に滲みこんだ体を、彼のそばまで運んで来て、何か、求める顔をした。

トムは、ポケットをさぐって、真鍮の貨幣を出してみせた。貨幣の両面には、淫媚な清国人の笑い顔がポンチ絵風に浮かしてあった。

この倶楽部の門鑑を阿片ダラといった。番人は、それを認めると、鍵を出して、突当りの頑固な戸を開けた。