Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅっけとそのでし

出家とその弟子

倉田 百三

Lisez 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) de 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 812 caractères · 248 écrans

Aozora Bunko

私ほんとうにねえさんきりよ。何もかも打ち明けるのは。また私が気が高いって言うのはほんとうかもしれないわ。いつかねえさんが私におっしゃったでしょう。どのような身になっても心に何かのほこりというものを持っていない女はきらいだって。

浅香 (涙ぐむ)よく覚えていてくれた。あゝ、けれど人様から卑しきもののたとえに引かれる遊女の身で、そのような事を考えているのはばかげているかもしれない! かえでさん。私は何も言う事はなくてよ。ただあなたがいとしいだけよ。何もかも耐え忍ぶよりほかありません。あきらめるよりほか――あゝ、あきらめるという心持ちはなんてさびしいこころでしょう。

かえで わかっててよ。ねえさん。(涙ぐむ)あなたがいてくださらなかったら、私はこれまでどうなっていたかわかりませんわ。私はお腹の内では手を合わせて拝んでいますわ。

両人沈黙。鼓の音だけきこえる。

かえで (欄干のそばに行き外をながめる)ねえさん来て御覧なさい。東山から月が出るところよ。

浅香 (かえでのそばに行き欄干にすがる)山の縁がぽーっと明るくなっていますね。

かえで 向こう岸の灯の美しいこと。

浅香 橋の上を人影がちらほらしていますね。