Classiques japonais avec furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Lisez 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) de 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 812 caractères · 248 écrans
回り縁にて隣の宿直の部屋に通ず。庭には秋草。短冊、色紙等のはりまぜの二枚屏風の陰に、薬を煎じる土瓶をかけた火鉢。金だらい、水びん等あり。
親鸞 (鶴のごとくやせている。白い、厚い寝巻を着ている。やや身を起こして脇息にもたれる)そのさきをもっと読んでおくれ。
勝信 (手紙を持ちて)これを読むと法然聖人様がどのように、母様思いであったかがわかりますのね。(手紙を読みつづける)けさまでははなやかに、いろかもふかくみだれ髪の、まゆずみにおい、たぐいなきその人も、ゆうべには野べのけむりとたちまちに、よりそう人も遠ざかり、ひとりかばねをさらす。ただただ世のなかは、あさがおのはかなきわざにたわぶれて、きょうやあすやとうちくれて、何か菩提のたねならむ。ただ一すじに後の世のいとなみあるべし。この世はゆめのうち、とてもかくてもすぎゆけば、うきもつらきもむなしく、ただまぼろしの身のうえに、こぞやことし、きのうやきょうも、うつりかわれる世のなかはただ一すいのゆめのうちには、よろこびさかえもあり、かなしび、あめ山なすこともあれども、さめぬればあとかたちもなきもの。あら。なにともなのうきよや。