Classiques japonais avec furigana
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めいきょくけっていばん
名曲決定盤
野村 あらえびす
Lisez 名曲決定盤 (めいきょくけっていばん) de 野村 あらえびす (のむらあらえびす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 837 caractères · 680 écrans
第一に挙げられるのは、最近に入ったチャイコフスキーの『悲愴交響曲』(二三六八一―五、アルバム二一)だ。これはもう絶対的なレコードである。このレコードの演奏は、チャイコフスキーのノートを書き込んだ楽譜を、作曲者の遺族がメンゲルベルクに提供したと伝えられ、いろいろな因縁が付き纏っている。電気以前のビクターにはメンゲルベルクの指揮で、この曲の一部分が入っており、非常に見事な演奏であったことを、古いファンは記憶している筈である。
新しい録音は、さらにその良さを倍加している。チャイコフスキーの悲哀の突きつめた救いのない芸術は、メンゲルベルクの棒によって、いかなる人が考えたよりも深刻に再現されている。クーセヴィツキーにしても、ゴーベルにしても、この悲哀が付けたりのお芝居に過ぎないように感ぜられ、あまりに技巧とわざとらしさがひけらかされているが、メンゲルベルクに到っては、この曲に滲透しているチャイコフスキーの絶望感を体得しつくした演奏である。東洋的な厭世感と、スラヴの泥臭さが、こうまで面白い芸術的完成を見ようとは、メンゲルベルクの棒によって初めて知ることが出来よう。