Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にちりん
日輪・春は馬車に乗って 他八篇
横光 利一
Lisez 日輪・春は馬車に乗って 他八篇 (にちりん) de 横光 利一 (よこみつりいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 86 787 caractères · 177 écrans
」
「やめよ。」
「王子よ、爾の必勝の日は他日にある。」
「爾は必勝を敵に与うることを欲するか。」
「敵に与うるものは剣。」
「爾は我の敗北を願う者。」
「我は爾を愛す。」
長羅は鹿の御席の毛皮を宿禰に投げつけて立ち去った。
宿禰はその日、漸く投げ槍と楯との準備を兵士たちに命令した。
四日がたった。そうして、第三の偵察兵が奴国の宮へ帰って来た。彼は、不弥の宮では、王女卑弥呼の婚姻が数日の中に行われることを報告した。長羅の顔は、見る見る中に蒼ざめた。
「宿禰、銅鑼を鳴らせ、法螺を吹け、爾は直ちに武器庫の扉を開け。」
「王子よ。我らの聞いた三つの報導は違っている。」
長羅は無言のまま宿禰を睥んで突き立った。
「王子よ、二つの報告は残っている。」
長羅の唇と両手は慄えて来た。
「待て、王子よ、長き時日は、重き宝を齎すであろう。」
長羅の剣は宿禰の上で閃いた。宿禰の肩は耳と一緒に二つに裂けた。
間もなく、兵士を召集する法螺と銅鑼が奴国の宮に鳴り響いた。兵士たちは八方から武器庫へ押し寄せて来た。彼らの中には、弓と剣と楯とを持った訶和郎の姿も混っていた。彼は、この不意の召集の理由を父に訊き正さんがために、ひとり王宮の中へ這入っていった。