Classiques japonais avec furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lisez 胡堂百話 (こどうひゃくわ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 124 386 caractères · 248 écrans
陸軍大将とか総理大臣とか、これこそ、明らかに、実在の人物の銅像が、忘却の彼方へ消えてゆく中にあって、半七塚や夜叉の墓が建つというのは、おもしろい。
もっとも、私自身は、この数年来、捕物作家クラブの若い諸君あたりから「銭形塚を建てたら……」と言われ、「少くとも、私の眼の黒い間は、よしてもらいたい」と頑強に拒否し続けているのであるが……。
幾度もいうように、半七も平次も、武鑑に名前の載るような、高位高官ではない。何かの記録の片すみに、小さく書かれていたかも知れないが、明治維新のドサクサでどこのフスマの下張りになってしまっていることやら……。
ありと信ずる人には実在し、ないと観ずる人には、架空の人物と言われたって、仕方がなかろう。
それよりも、平次という名前である。私には、丹次捕物帳、政次捕物帳というのもあるから、「次」の、つく名前が、なんとなく好みに合っているのかも知れない。それにしても、丹次が四編。銀次も、たしか三編くらいで、あとが続かなかったから、平次というのは運のいい名前だったと、いってくれる人もある。作中の主人公の名前にも、運と不運があるという一種の妙なジンクスを私は決して信じないが、語感のよかったことは確かであろう。