Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lisez 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 786 caractères · 278 écrans
逸話の宮本武蔵
はしがき
――泥棒先生、何か売れる書画でもあるかと思って、途中で幅を開けてみたところ、眼の凄い赤羽織の侍が、にゅっと出て来たので、きっとびっくりして捨ててしまったものでしょうな。泥棒先生のその時の顔を想像すると、どうもおかしくって堪らない。
と、腹をかかえる。私たちも茶屋のおやじへ気の毒を感じながらも、思わず笑って、まさか警察まで行くのも変だし、もう午後の汽車の時間に間もなくなったので、雪解けの道を拾いながらぞろぞろ延命寺山を降りて行った。甘酒すら売れない冬の山へ、何をしに何を見に、いったいやって来て、寒そうにいつまで石など仰いで行ったのだろうと不審がるように、近所の住宅の奥さんが、蒲団の干してある二階から私たちを眺めていた。
逸話の宮本武蔵
はしがき
宮本武蔵の生涯の逸話だけをここに拾ってみる。古人の逸話というものの中には、口碑、伝説、史片、曲歪、真偽さまざまであるが、その玉石混淆のうちに、自らその人の真の相が観られるものでもある。それと、古人の在世中から死後にかけて、世間の輿論的な人物評価が漂っている点もあるので、逸話の集録だけを読んでも、そこに一つの伝記が窺えるかと思う。