Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
イエスでん
イエス伝
矢内原 忠雄
Leggi イエス伝 (イエスでん) di 矢内原 忠雄 (やないはらただお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.119 caratteri · 436 schermate
げにこの人は神の子なりき。
と、言って驚いた。彼はまず第一に、時ならぬ三時間の暗黒に畏怖を感じたのでしょう。次にイエスが腸をしぼって「エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ」と叫ばれた真摯悲痛の声が、奇妙に彼の良心を圧したのでしょう。それから最後のこの大声! 一体十字架の刑を受けて死ぬる者は、長時間の苦痛の後だんだんと体力が弱り竭き、しまいには声も出ないようになって死ぬる。十字架の刑が特に残酷であるのは、そういう具合に力を竭き果てしめて死なせる点にあった。これはこの百卒長が今までにたびたび目撃した事実であったでしょう。しかるにイエスという人は、なんという力のこもった、迫力のある最後であろう。百卒長なんかは号令の専門家です。その百卒長が驚くばかり、百万の軍隊に号令をかけるような力のこもった大喝一声をもってイエスは死んだ。これは人間の死ぬる様子ではない、こんな死に方をする人は尋常の人ではない、実際神の子であられた、と感じたのです。もっとも彼は「神の子」という意味を、聖書に預言せられたような霊的意味に解しえたのではありますまいが、イエスをば悪人ではない、義しい人だ、と認めないではいられなかったのです(一五の三三―三九)。