Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
「それがお前様……」
「早く言え」
七兵衛は紙屑買いの手を捻じ上げると、
「それが遠くで」
「どこだ」
「京都へ売られて行ってます。痛い!」
紙屑買いの自白するところによると、お滝はあの晩、与八を出し抜いてお松を欺き、急にこの男の家へつれて来たとのこと、そこへつれて来ると共にお松を人買いの手に売り渡したこと、その売渡し先は京都の島原であること、わざわざ京都へ売ったのは江戸では事の発覚を怖れたからで、折よく京都の方から買手が来ていたので話が纏まったものだということです。この男の言うことがどのくらいまで信用が置けるか知らないが、前後の話の辻褄はよく合うから七兵衛は、
「さあ、お前の家まで行こう」
「旦那、もうどうか御免なすって」
「お滝という女はお前の家にいるんだろう」
「いいえ、どう致しまして」
「お滝とお前と共謀になってお松を誘拐して売ったに違いない」
「ナニ、そんなことはございません」
「ともかく急げ」
ちょうどこの時、町の角に自身番があったのを紙屑買いが見かけて、突然に大きな声、
「泥棒!」
「ナニ!」
七兵衛が首筋を締め上げると、紙屑買いは苦しい声を張り上げて、
「旦那方、こいつは泥棒でござります、泥棒、泥棒」