Classici giapponesi con furigana
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
Leggi 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.333 caratteri · 385 schermate
地震の時のようにぐらぐらしたと云うのである。
「それじゃたとい林の中へ逃げ込んだところで、立っている訳に行かないでしょう」と敬太郎が聞くと、「無論突伏していました」という答であったが、いくら非道い風だって、土の中に張った大木の根が動いて、地震を起すほどの勢があろうとは思えなかったので、敬太郎は覚えず吹き出してしまった。すると森本もまるで他事のように同じく大きな声を出して笑い始めたが、それがすむと、急に真面目になって、敬太郎の口を抑えるような手つきをした。
「おかしいが本当です。どうせ常識以下に飛び離れた経験をするくらいの僕だから、不中用にゃあ違ないが本当です。――もっともあなた見たいに学のあるものが聞きゃあ全く嘘のような話さね。だが田川さん、世の中には大風に限らず随分面白い事がたくさんあるし、またあなたなんざあその面白い事にぶつかろうぶつかろうと苦労して御出なさる御様子だが、大学を卒業しちゃもう駄目ですよ。いざとなると大抵は自分の身分を思いますからね。よしんば自分でいくら身を落すつもりでかかっても、まさか親の敵討じゃなしね、そう真剣に自分の位地を棄てて漂浪するほどの物数奇も今の世にはありませんからね。