Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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やぎゅうつきかげしょう

柳生月影抄 名作短編集(二)

吉川 英治

Leggi 柳生月影抄 名作短編集(二) (やぎゅうつきかげしょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 173.309 caratteri · 352 schermate

Aozora Bunko

「ほう、田作じゃ」

「なに、田作」

と、一同は首をのばして、

「よかろうどころか、これは珍品」

「お一つ、おつまみなされ」

赤埴源蔵が、毒味といいながら、一つ摘んで、

「これやおつだぞ。唐辛子がきいておる。――いや、ちと利きすぎる」

と眼をこすった。

「美味い、香ばしゅうて」

「源蔵に涙をこぼさすなどは、おつな田作じゃ」

案外、評判がいいので、伝右衛門は欣しかった。すると、沈黙していた上の間の方から、吉田忠左衛門が、

「伝右殿。其許は、若い者がお好きで困る。ちと、老人組の方へも、お話しにおいで下され」

「いや、これは失礼」

と、伝右衛門が、真面目にうけて、田作の蓋物を持って立ったので、二間とも、くずれるように笑った。

その声に、眼をさましたか、同じ色のべんがら色の炬燵ぶとんに、横顔を当てていた内蔵助も、ふと、顔を上げた。

堀部弥兵衛は、眼鏡を外して、

「耳よりなお肴、こちらへも、ちと、頂戴しておきたいものじゃ」

「ささ、どうぞ」

「わしも、酒の折に」

小野寺十内は、うやうやしく、懐紙を出して、四、五匹の田作をそれへ取り頒けて包んだ。

間瀬久太夫は、箸で掌へとって、むしゃむしゃ試みながら、