Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

ではありませんか。博士がそれを、まぼろしか、幽霊と考えたのも、むりではありません。

「ハハハ……、ぼくの魔術も、まんざらではないだろう。きみがあれほど、あいたがっていた明智だよ。さあ、きみの話を聞こうじゃないか。」

「うそを言え、きさま、何者だッ、ほんとうの明智はあすこにいる。あれを見ろ。」

魔法博士は鏡を指さして、どなりました。

「知っているよ。あすこにいるのも明智、ここにいるのも明智、明智がふたりになったのさ。ぼくのあみだした魔術の一つで、人間分身術というのだ。」

「ばかな、そんなことが、できてたまるものか。」

「ハハハ……、だめだよ。そのボタンをおしたって、だれも来やしない。きみの部下は、ぼくがひとりのこらず、しばりあげてしまったのだ。」

「うそだ。その手にのるものか。」

魔法博士は、デスクの裏のベルを、おしつづけましたが、だれもやって来るようすがありません。

「ちくしょう。きさま、近づくと、これだぞ。」

博士は、どこからか小型のピストルをだして身がまえをしました。

「ハハハハ……、だめ、だめ、きみは、それをうつ勇気がない。たとえ、うっても、ぼくにはあたらないよ。