Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
笑う影
そのつぎのえものというのは、いったいなんだったのでしょうか。それは、ふしぎなことに、怪人のさいしょの発見者である、島田少年のおうちの中にある、ある品物だったのです。怪人はそれをねらって、島田君の身ぺんにあらわれることになります。お話はいよいよほんすじにはいるのです。
笑う影
デパート事件があってから二―三日たったある夕方のこと、島田少年はおうちの庭をブラブラあるいていました。空はドンヨリくもって、春のはじめにしては、いやにあたたかい日でした。
島田君のおとうさんは、戦争のまえまでは、たいへんなお金もちでした。今はある銀行につとめていらっしゃるのですが、おうちだけは、むかしのままのりっぱなたてもので、庭も広いのです。日本座敷の前が、いちめんのしばふになっていて、そのむこうに築山があり、森のように木がしげっています。
島田君は裏の鳥小屋の前で、ニワトリをからかったりしていましたが、それにあきると、ブラブラと庭のしばふへやってきました。座敷は、ガラス戸がしめきってあって、中はヒッソリとして人のけはいもありません。
建物のかどをまがって、ヒョイとしばふへ出ると、どうしたのか、島田君は、そこに立ちすくんでしまいました。