Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

大魔術

明智のほうでは、警官隊がかけつけて来るのを待つために、わざとゆっくり話をしているのかも知れません。しかし、魔法博士のほうは、どうしてこんなに、おちつきはらっているのでしょう。いまに警官隊にとりかこまれて、逃げ場を失うばかりではありませんか。魔法博士は、そうなってもだいじょうぶのような、さいごの切り札を持っているとでもいうのでしょうか。

大魔術

明智は話しつづけます。

「それから虎だ。いたるところに虎があらわれる。きみ自身が、頭の毛を黄色と黒にそめわけたり、ピンとはねた虎ひげをはやしたりして、まるで虎の化身みたいな顔をしている。虎だか人間だかわからないという感じをだそうとしたんだね。夜の間に、ひとのうちの庭に、虎の足あとをつけておいたり、そのへんの立ち木や柱に、虎の牙でかみさかれたような、おそろしい傷をつけておいたり、世間をこわがらせようとしたんだ。

きみが使っている虎には、ふたいろある、一つはほんとうの虎で、こいつは、いつも檻の中に入れてある。いつか小林君と天野少年に見せたのは、そのほんもののほうだ。もう一つはにせものの虎だ。石のコマイヌと同じように、虎の毛でこしらえた衣装を、人間が着て歩きまわるのだ。