Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

塔上の魔術師

それは、次の章で明智探偵の言ったり、したりすることを、よく気をつけていれば、わかるのです。どうか読みおとさないようにしてください。そして、このなぞをといてみてください。

塔上の魔術師

明智探偵は、うすぐらい電灯の、がらんとした部屋のまん中に立って、腕ぐみをして、しばらく考えていましたが、なにを思ったのか、ツカツカと、部屋の一方のかべぎわへ、歩いて行って、いきなり、そこにしゃがむと、十センチ四方ほどの四角な空気ぬきの穴をしらべはじめました。懐中電灯の光を近づけ、穴のそばに顔をくっつけるようにして、いっしんにしらべましたが、

「ウーム、そうかもしれんぞ。」と、ひとりごとを言ったかと思うと、こんどは、その穴の中へ、いきなり、右の手をグッとさし入れて、なにかを、さぐっているようすです。

「何かあるんですか。」

警部補が、明智の頭の上から、のぞきこむようにして、たずねます。

「いや、何もありません。この穴の向こうがわにも、コンクリートのゆかがあるだけです。」

「すると、向こうにも部屋があるのですね。」

「いや、部屋ではなくて、たぶん廊下のようなところでしょう。さっきのトンネルの枝道が、この向こうがわへ、通じているのかもしれない。