Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

つむじ風

「しめたッ。袋のねずみだ。」

まっさきに走っていた、力の強そうな店員が、さけびました。そして、ドアにとびつくと、バタンとそれをしめて、むこうから、おしても、ひらかないように、もたれかかりました。

「もうだいじょうぶだ。入り口はここ一つしかないし、窓にはみんな、鉄ごうしがはまっている、あいつは袋のねずみだ。だれか、早く警察へ電話をかけてくれたまえ。」

「よし、ぼくが電話をかけてくる。逃がすんじゃないぜ。」

ひとりの店員がかけだしていきました。残った人々は、ドアの前にあつまって、げんじゅうな警戒線をしきました。

ろう仮面の怪物は、ふかくにも、出口のない、ゆきどまりの部屋へ、とびこんでしまったのです。いくら空気男でも、窓の鉄ごうしのすきまから、逃げだすことはできません。幽霊ではないからです。目には見えなくても、からだはあるからです。

つむじ風

しばらくすると、店員のひとりが、三人の背広すがたの刑事さんをつれて帰ってきました。ちょうどそのとき、デパートの見まわりに来ていた刑事さんたちです。

三人の刑事は、店員たちをかきわけるようにして、入り口のドアに近づきました。