Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

紳士はその十数枚のカードを、一枚一枚、ヒラヒラと地面におとし、すっかりおとしてしまって、手の中がからっぽになると、ニヤニヤ笑って、その手で、空中に大きな輪をえがきましたが、すると、ふしぎ、ふしぎ、またしても、一たばのカードが、手の中にあらわれたのです。紳士はそれを、まえとおなじように、ヒラヒラと地面におとしました。

紳士はニヤニヤ笑いながら、このふしぎなしぐさを、なん度となくくりかえしました。地面には、美しく色どられたトランプの札が、まるで秋の落ち葉のように、いちめんにちらばっているのです。

「アハハハハハハハ、どうだね、キリン・チームとカンガルー・チームの少年諸君。カードはまだいくらでもわきだしてくるんだよ。だが、カードだけでは、つまらないかね。きみたちは、もっとほかのものを出してほしいのかね。」

紳士は、そこではじめて、まっかな唇をひらき、大きな声で、こんなことを言いました。

「ふしぎだなあ、それ、手品でしょう。」

ひとりの少年が、紳士を見あげて、言いますと、紳士はべつにおかしくもないのに、ワハハハハハハハと笑って、

「まあ手品のようなものだ。しかし、世界中に、わしのような魔法使いは、ほかにいないのだよ。