Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
」
小林君がためらっていますと、黒川記者は下から懐中電灯を照らしながら、
「そんなはずはない。きっと、そこにふたがあるんだよ。グッとおしあげてごらん。」
「あ、やっぱり、そうです。ひらきますよ。」
それは鉄板でできた、重いふたでした。それを力まかせにおしあげると、上のほうから、パッと、まぶしい光がさしてきました。古井戸の口は、がけの上の草の中にひらいていたのです。鉄板のところから、地上までは、五メートルほどしかありません。小林君たちは、そのうちがわの、でこぼこの石がきに足をかけて、なんなく、そとに出ることができました。
「フーン、うまく考えたな。古井戸と見せかけたひみつの出入り口なんだよ。そとからのぞいても、いまの鉄板がしまっているから、それが井戸のそこのように見える。その下にあんな通路があるなんて、だれも気づかないからね。」
黒川記者が、感心したように、つぶやきました。
怪老人は、ここから逃げさったのに、ちがいありません。透明怪人たちも、ここから出ていったのです。大友少年をかかえて、あの鉄ばしごをのぼったとすると、怪人第一号は、よほどの力のつよいやつなのでしょう。