Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
ふたりをべつべつのイスにかけさせ、うしろ手にしばって、そのなわを、イスのせなかにくくりつけたのです。
どちらがほんもので、どちらがにせものか、わかりませんが、ふたりの明智小五郎は、あっけにとられているうちに、手ばやくしばられたので、てむかいするひまもなかったのです。
「ワハハハ……、いよいよおもしろくなってきたね。ところで、みなさん、わしはひとつ、はくじょうしなければならんことがある、それは、このわしも、にせものだということですよ。わしは透明人間をつくる老人じゃない。そのかえだまですよ。あの老人にたのまれて、ばくだいなお礼をもらって、ちょっと、かえだまをつとめたのです、そして、わざと、つかまえられたのです。ほんものの怪老人が、あんなにやすやすと、つかまるはずはありませんからね。
透明怪人の首領は、わしをかえだまにして、つかまえさせ、みんなが、そのほうに気をとられているすきに、まったくべつのものに変装して、ゆくえをくらましたのです。いや、ゆくえをくらますといっても、遠くへ逃げたとはかぎらぬ。すぐわれわれの目の前に、かくれているかもしれません。それも、いまじきにわかることです。