Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
あれが、黒魔術なのだよ。あの寝室のかべは、黒い幕でおおわれていた。そのまっ黒な背景の前で、黒川の助手が、顔を黒ビロードでつつみ、手にも黒い手袋をはめて、ああいうことをやってみせた。そうすると、顔も手もない人間が、水をのんでいるように見えるのだよ。
それから、大友君は怪老人のために、透明人間にされてしまった。大友君じしんも、そういうふうに感じていた。ぼくは大友君を、悪者のすみかから、ソッと逃がしてやったが、そのとき、大友君の話を、くわしくきいた。
怪老人は大友君に、ねむりぐすりを注射して、イスにしばりつけ、二畳ほどの、せまい部屋にとじこめた。その部屋には、一方のかべに三十センチ四方ほどの、小さい鏡が、はめこみになっていた。大友君が目をさますと、その鏡に自分の胸から上が、うつっていた。それはたしかに、自分の学生服だったが、ふしぎなことに、顔がない。顔のあるべき場所には、うしろのコンクリートのかべが、うつっているばかりだ。
両手をイスのうしろに、しばりつけられているので、自分の顔に、さわってみることはできない。大友君は、しかたがないので、しばられたまま、肩をうごかしてみた。