Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

虎の影

それに、傷のまっ白なところを見ると、ごく新しい傷だ。」

警官たちも小林少年も知らなかったけれども、読者はごぞんじでしょう。勇一君のおうちの庭で、白ウサギが消えたとき、マツの木の幹にのこっていた、あのおそろしい傷あと、あれとそっくり、そのままなのです。

それは知らなくても、一方には、いつのまにか社殿にしのびこんだ石の獅子、一方には、見るもおそろしい柱の傷あと、この二つの怪異のくみあわせの、ぶきみさに、人々はゾーッとおびえた目を見かわして、ただ立ちすくむばかりでした。

虎の影

それから数日は、何事もなくすぎさりました。あの夜は、いくらさがしても、石のコマイヌのほかには、あやしいものも見あたらず、警官たちは、なんのえものもなく、ひきあげたのです。その後、東京中の警察が、魔法博士と勇一少年をさがしているのに、ふたりの姿はどこにも、あらわれず、むなしく日がたっていくばかりでした。

そして、あのおそろしい日から、ちょうど六日目の午後、四人づれの少年が、勇一君のおうちをたずねました。

小林少年と、読者にはまだおなじみのない三人の中学生です。そのうち、一ばん背の高いのは花田君といって、中学の二年生、あとのふたりはおなじ中学の一年生で、石川君と田村君です。