Classici giapponesi con furigana
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
Leggi 光は影を (ひかりはかげを) di 岸田 国士 (きしだくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.262 caratteri · 276 schermate
その話しつぷりは、どうも、誇張を割引しても、まつたく嘘とは思えないの」
「へえ、しかし、そいつは、黙つて秘してるよりや、ましじやないか。少くとも、お前にとつては、うれしいことじやないか」
「それが、いちいち、あたしに相談でもするつていうなら、まだわかるんだけど、決してそうじやないの。まさか、自慢話のつもりじやないんでしようけれど、つまり、そういうことを話題にして、議論の種にするんですよ。あたしに一応反対させて、それを自分で逆に批判しようつていうわけなのよ。驚いちやうわ」
「お前の年代と真喜の年代と、そんなに考えがちがつて来たかねえ。やつぱり、お前なんか、戦後派の仲間入りはできないとみえるな」
「えゝ、えゝ、戦後派どころですか。あたしはまた、おそろしく旧いのよ。自分でつくづくそう思うわ。でも、どういうんでしようね、真喜ちやんみたいなのも、例外じやないかと思うけど……」
「どうせ人間の一人一人は、男だつて女だつて、いわゆる個性なんてものとは別にそれぞれ例外的なもの、つまり、習慣に反する傾向をもつてるんだよ。それが表面に出るか出ないかの違いさ。家族なんてものは、その例外の部分を、努めて、表に出さないようにしていなけれや、成り立つていかない制度なんだ。