Classici giapponesi con furigana
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate
欠けた石膏の下から、うす黒い布みたいなものが、まるで魚の臓腑かなんぞの様に、不気味にのぞいている。
明智はその側にしゃがみ、親爺の罵しり声も耳に入らぬ体で、熱心に、石膏像の芯の布みたいなものを検べていたが、やがて、こちらを向いて立上った時には、彼はハッする程険しい表情になっていた。
「僕は、こんなやくざな塑像に、どうして数千円の値打ちがあるかそれが知りたかったのです。こんなものに、常識では考えられない高価な買手がついたとすれば、その値打ちは、石膏像そのものではなくて、像の中に隠されている品物にあるのだと、考える外はないじゃありませんか。ところで、隠されている品物は、さっきもいった様に、本当に値打ちのある宝石などの場合もあれば、また反対に一文の値打ちもないけれど、他人の目に触れてはならぬ、何か非常な秘密の品物の場合もあります」
「ホウ、すると、この中には、一体何が入っているとおっしゃるんです」
明智の意味ありげな言葉に、家主もやや怒りを静めて、さも不審らしく尋ねた。
「見れば分ります。マア、あの欠けた箇所を、検べてごらんなさい」
いわれるままに、親爺は、さっき明智がした様に、指先で、うす黒い布くずをいじくったかと思うと、