Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
竜之助はその言葉つきの妙に落着いたのを聞いて、その何者であるかを訝っていたが、乱暴な浪士どもの気勢は、これですっかり折れてしまった。
「さて、明日は大和へ入って萩原へ泊る、それから宇陀の松山へ出ようか、初瀬へかかろうか」
左の眼のつぶれた浪士は、また地図を拡げて、
「萩原から松山まで二里一町――松山から上市までが四里と十三町――これを初瀬の方へ廻ると榛原から一里十七町、三輪、桜井、八木へ出て南へ下る」
里数を、あれからこれと数え立てられて一座の浪士は烟に捲かれる。
「さあ、おのおの方、ここへ来て、地図をごらんなされ、那須氏には、ようこの道を御存じのはずじゃ、十津川入りには、いずれの道をとったがよいか」
「左様、十津川入りには……」
いちばん先へ喧嘩に出たのが、畳の上に拡げた絵図面の方へ首を持って来て、
「初瀬から八木へかかるが道はようござるが、近頃は……」
「松山へ出た方が近うござるか」
「左様――」
どうやら、この絵図一枚で喧嘩が納まりそうである。
この左の眼のつぶれた人は、十津川天誅組の巨魁松本奎堂であったことが後に知れる。
二十
お豊は、我を忘れて欄干の上から下の往来を見下ろした時に、薬屋の前を総勢十人ほどの旅の武士が隊を成して通り過ぐるのを認めました。