Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
地蔵堂の傍の蛇籠へ腰を掛けてしまいました。そうしてぼんやりと夜の河原をながめていました。頭はいろいろのことを考えて、いっぱいになっていました。
「お豊さん」
地蔵堂のうしろから不意に人が出て来たので、我に返ります。
「お豊さん、わしは金蔵じゃ、驚きなさるな」
「まあ、金蔵さん――」
迷うて来た――金蔵は、とうとう幽霊になって自分に取附いて来た。驚くなと言ってもこれは驚かずにはいられない、お豊は身の毛がよだって、体がすくんでしまいました。
「お豊さん、驚いちゃいけません、金蔵です、金蔵がこうして生き返って来たのですよ」
藪蔭から出て来た金蔵は、糸楯を背に負って、小さな箱をすじかいに肩へかけて、旅商人体に作っていました。
「さあ、そんなに驚いちゃいけませんというに。お化けじゃありませんよ、金蔵は生き返って来たのですよ、お前さんというものが思い切れないで、生で帰って来たのですよ」
ああ、生き返って来たのに違いない、幽霊でもお化けでもなんでもなく、生のままで金蔵はここに立っている。
「金蔵さん、お前は助かりましたか」
お豊は逃げることもできないので、やっとこう言ってみますと、