Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひがんすぎまで

彼岸過迄

夏目 漱石

Leggi 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.333 caratteri · 385 schermate

Aozora Bunko

「要領を得ない結果ばかりで私もはなはだ御気の毒に思っているんですが、あなたの御聞きになるような立ち入った事が、あれだけの時間で、私のような迂闊なものに見極められる訳はないと思います。こういうと生意気に聞こえるかも知れませんが、あんな小刀細工をして後なんか跟けるより、直に会って聞きたい事だけ遠慮なく聞いた方が、まだ手数が省けて、そうして動かない確かなところが分りゃしないかと思うのです」

これだけ云った敬太郎は、定めて世故に長けた相手から笑われるか、冷かされる事だろうと考えて田口の顔を見た。すると田口は案外にもむしろ真面目な態度で「あなたにそれだけの事が解っていましたか。感心だ」と云った。敬太郎はわざと答を控えていた。

「あなたのいう方法は最も迂闊のようで、最も簡便なまた最も正当な方法ですよ。そこに気がついていれば人間として立派なものです」と田口が再びくり返した時、敬太郎はますます返答に窮した。

「それほどの考がちゃんとあるあなたに、あんなつまらない仕事を御頼申したのは私が悪かった。人物を見損なったのも同然なんだから。が、市蔵があなたを紹介する時に、そう云いましたよ。