Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ひがんすぎまで
彼岸過迄
Leggi 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.333 caratteri · 385 schermate
十四
十四
こう云われて見ると、田口が自分に気を許していない眼遣やら言葉つきやらがありありと敬太郎の胸に、疑もない記憶として読まれた。けれども田口ほどの老巧のものに、何で学校を出たばかりの青臭い自分が、それほど苦になるのか、敬太郎は全く合点が行かなかった。彼は見た通りのままの自分で、誰の前へ出ても通用するものと今まで固く己れを信じていたのである。彼はただかような青年として、他に憚かられたり気をおかれたりする資格さえないように自分を見縊っていただけに、経験の程度の違う年長者から、自分の思わくと違う待遇を受けるのをむしろ不思議に考え出した。
「私はそんな裏表のある人間と見えますかね」
「どうだか、そんな細かい事は初めて会っただけじゃ分らないですよ。しかしあっても無くっても、僕の君に対する待遇にはいっこう関係がないからいいじゃありませんか」
「けれども田口さんからそう思われちゃ……」
「田口は君だからそう思うんじゃない、誰を見てもそう思うんだから仕方がないさ。ああして長い間人を使ってるうちには、だいぶ騙されなくっちゃならないからね。たまに自然そのままの美くしい人間が自分の前に現われて来ても、やっぱり気が許せないんです。