Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひがんすぎまで

彼岸過迄

夏目 漱石

Leggi 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.333 caratteri · 385 schermate

Aozora Bunko

早く会社の方へ改良を申し込んでおくといい。順番に直してくれるから。とさももっともらしい忠告を与えたので、下女もとうとう真に受け出して、本当にこれじゃ不便ね、だいち点けっ放しで寝る時なんか明る過ぎて、困る人が多いでしょうからとさも感心したらしく、改良に賛成したそうである。ある時用事が出来て門司とか馬関とかまで行った時の話はこれよりもよほど念が入っている。いっしょに行くべきはずのAという男に差支が起って、二日ばかり彼は宿屋で待ち合わしていた。その間の退屈紛れに、彼はAを一つ担いでやろうと巧らんだ。これは町を歩いている時、一軒の写真屋の店先でふと思いついた悪戯で、彼はその店から地方の芸者の写真を一枚買ったのである。その裏へA様と書いて、手紙を添えた贈物のように拵えた。その手紙は女を一人雇って、充分の時間を与えた上、できるだけAの心を動かすように艶めかしく曲らしたもので、誰が貰っても嬉しい顔をするに足るばかりか、今日の新聞を見たら、明日ここへ御着のはずだと出ていたので、久しぶりにこの手紙を上げるんだから、どうか読みしだい、どこそこまで来ていただきたいと書いたなかなか安くないものであった。