Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
なんで忘恩の賊となり、おかみへ反抗できようか。いざ、弓でも槍でも持って来て、この胸板をグザとやって下さい。――霹靂火秦明の血はまだきれいなはずだ」
それを見ていた花栄は、聚議場の階を馳け降りて来て、
「まあ、まあ」
と、彼をなだめて連れもどった。
「お心もちはよく分りますが、ともあれそのお体ではまだご無理。もすこしご養生をしなくッちゃいけません」
秦明の立場は同情にあたいする。特に宋江はよく察していた。それにほだされて彼は泣いた。宋江や花栄や頭目たちは彼を慰めるべく小宴の酒盛りをひらいた。しかしほがらかに酔いもできない秦明だった。
またそれから五日ほどおいて、彼はいよいよ山を降りた。宋江以下は麓まで見送って来て、彼の甲冑や狼牙棒を返してくれた。彼は恩を謝して、馬にまたがるやいな、青州の方へさして飛ぶが如く帰って行った。
ところがである。その次の日だ。青州郊外十里の辺まで来た秦明は、
「や、や、これはどうしたことだろう?」
と茫然、馬をとめた。街道口の人家から城内へわたる町屋根は、一望瓦礫の焼け野原と化しているではないか。
しかもただの火災や野火ではない。