Classici giapponesi con furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.400 caratteri · 387 schermate
かんしゃくすじをピクピクさせた顔に、とってつけたような笑みをうかべて、玄関へでむかえてきました。
「これはこれは、小金吾どのにはお暑いところをようこそ、ようこそ!」
藩中のさむらいなれば、頭を腰のあたりまでさげて、御家老さま! と、ここで平伏するかもしれません。しかし少年ながらも名門の若さま、そんなブザマはいたしません。
「御家老!」
と、式台にたたずんで、かるく左近将監に目礼しました。
「ただいまも、左平治とやらお召使にもうしたるごとく、母微恙のため、いささかお約束の時刻より遅参いたしましたるだん、ご容赦くださいますよう」
「いやいや、そのごあいさつではいたみいります。そのおとりこみのなかをわざわざご光来、拙者のほうこそおそれいります。ささ、まずまずお通りくだされい! さあ、さあ、……これ、八重! なにをまごまごしとる! 小金吾どののお腰のものでもおあずかり申しあげぬか? なに? 陽がおちると、広書院のほうがかえってすずしいと? それならそれで、なぜ早く席をそちらのほうへうつさん?」
などと、さっきとはうってかわって、下へもおかぬ上機嫌のもてなしです。