Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いきふどう

橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.400 caratteri · 387 schermate

Aozora Bunko

チャリンチャリンとはげしく斬りむすぶこと二、三合……。

「無礼もの! 貴様は間庭無念流のつかい手だな! これはおもしろい! ようし、いくぞ! 拙者もいくぞ!」

「怪猫のぶんざいをもって、間庭無念流をみぬくとは、小癪千万な! 老母のかたき、伜の仇! 城代石藤左近将監の刃をうけてみよ」

「お、その声は御城代!」

と、あいての侍はがくぜんとして、五、六歩あとへさがりました。

「御城代! 刀をおひきくだされい! 拙者は御書院番多治見数馬でごさる! 御城代! 刀をおひきくだされい」

「怪猫のくせに、御書院番とはほざいたりやな! おのれ、思い知ったか!」

横にはらってきた一刀を、あいてはみごとにうけとめましたが、とたんにパッと刀をひっぱずすと、タタタタタとまたもや五、六歩、うしろへひきさがりました。

「卑怯のようなれど、拙者、御家老と刀をあわせる気はござらぬ。これでおひきもうす。ごめん」

「おのれ、曲者、にげる気か! 待てえ曲者ひきかえせ」

しかし侍はとっとと足ばやに、城のほうへはしりさっていくようすです。いいえ、はしりさっていくばかりではありません。だいぶまえのほうへいく、やはり侍らしい黒影にむかって、大声をはりあげました。